こんにちは、シキロウです。今回はUNiSONSHIFT:BlossomのFlyable Heartの感想を書いていきます。途中からネタバレしているのでご注意ください。
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【作品概要】
主人公である葛木晶(かつらぎ しょう)のもとに突如送られてきた、名門「私立鳳繚蘭学園」への入学許可証。晶は不審に思いながらも、書類に書いてあった「学食タダ食べ放題」の文面につられて転校を決断する。

だが、自治組織である繚蘭会や生徒会、学園長すら彼の転入を認知していないという事実が判明します。
送られていた学生証が偽造不可能の本物だったため転入は認められたものの、男子寮が満室のため女子寮での生活を余儀なくされます。

同じ転校生でクラスメイトの稲羽結衣はじめ、繚蘭会や生徒会の面々の協力で次第に学園の生活に順応していく晶。果たして晶を学園に呼んだ人物とその目的は、そして少女達との恋の行方は−−。

メーカー:UNiSONSHIFT:Blossom
ライター:あごバリア、市川珠輝、風間ぼなんざ、@ピース(サブ)、神野マサキ(サブ)
原画:いとうのいぢ、ぺろ、笹倉綾人

【全体の印象】
共通ルートは明るい雰囲気で個別ルートはややシリアスな構成となっています。
生徒会長や副会長、同級生のロボット等、頼りにある男キャラ(?)もいて、共通ルートでも個別ルートでも活躍していました。

ドタバタしつつも、共通ルートや各ルートの要所要所で謎がばら撒かれています。主人公を学園に転入させたのは誰なのか、どうして転入させたのかを考えながら進めていきました。

また、SD絵が多めのため見ていて和みました。可愛いのう。
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Hシーンは各キャラ1、2回というレベルです。00年代の作品ではよくあることですね。10年代以降の作品が好きな方には物足りなさを感じるかもしれないです。

結衣→天音→茉百合→桜子→くるり→すずの順で攻略しました。桜子→茉百合→天音→くるり→結衣→すずのという順番が良いかと思われます。すずのは最後に攻略が可能です。

【キャラ紹介】
稲羽結衣(CV:小倉結衣)
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主人公より先にやってきた転校生
腹ペコ属性を持った溌剌な子で見ていて元気が貰える
小倉結衣の声も良かった

個別ルートは思ったよりもシリアスで謎がばら撒かれていました
ドーナツ食べてるCG……どこ……

皇天音(CV:宮沢ゆあな)
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学園の理事長の娘さん
キレたら割と怖いけど気さくで世話焼き体質なので一緒にいて心地良い

努力家で何でも一生懸命なのも良かったです
家族の話が中心だったが、しれっとSF要素が出てきて草でした

白鷺茉百合(CV:鈴森ちさと)
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お嬢様の雰囲気をまとった生徒会の副会長で上級生のお姉さん
裏表のない微笑みを絶やさない完璧で素敵な女性

個別ルートは過去に触れるものでしたが意外な事実が判明して驚きでした
他の√の謎が解けるのも良きでした

水無瀬桜子(CV:遠野そよぎ)
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学園で人気のぽわぽわした同級生
純粋な瞳で純真な心が美しくて見ていて守りたくなる

√の内容は急展開が割とあって驚きが多かったです
遠野そよぎボイスは良いものだ

九条くるり(CV:茶谷やすら)
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女子寮の寮長を務める下級生
科学に詳しくてある研究をしている女の子

立ち絵だと厳つい飾りだけどCGだとまあまあかわよい
デレた後は声と態度が変わり過ぎてビックリしました
シナリオもSFが絡んでいて割と重要な話でした

雪代すずの(CV:藤森ゆき奈)
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主人公と一部のキャラだけが視認できる記憶喪失の少女

儚げな雰囲気と小動物的な可愛らしさがあり、守りたくなってきます
各ルートでの謎も解消されており、綺麗に纏まっていました

【以下ネタバレ】
6人分書くのは面倒なので(オイ)、茉百合√と結衣√、すずの√のみ感想を書きます。

茉百合√
普段穏やかな笑みをしているキャラは二面性を持っているのはよくあることです。茉百合さんも例外ではありません。
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でも、膝枕してくれた女の子が毒舌をしてくるとは思いませんでした。
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周囲に自分の毒舌が聞こえるときには穏やかに会話して誰も聞こえないときには辛辣な態度を取るという使い分けをしっかりしてきます。生々しい女の子だな茉百合さん…。それでもめげずにアプローチしてきた晶は逞し過ぎます。

茉百合さんが葛木と呼ばなかった理由は自分の護衛中に撃たれた葛木茂樹を連想させるからのようです。この出来事がきっかけで茉百合さんは大きな音が苦手になってしまったようです。

会長たちが茉百合さんに知らせなかったのは、晶の父親が殉職した世界だからでしょうね。この√ではしれっと晶がいた元の世界に戻っています。桜子がこの√だと亡くなっていますね。

家に意向に従うのは辞めたようですが、どうせなら家のことも完全に決着をつけて欲しかった感じもあります。

結衣√
実は結衣と晶は同じDNAを持っているという事実が判明しました。結衣の苗字は再婚した父親のもので、茂樹と母は幼い頃に離婚していたようです。4年前に晶の父親は、茉百合を護衛しているときに銃で撃たれて殉職した世界になっています。

晶は転校前の友達や住所もない状態になってしまい、不安になるのも無理ないです。

そしてすずのは翼を生やして消えてしまいます。
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すずのは真実を伏せて元の世界に戻していますがこの√だけすずのは晶に選択肢を与えています。そして元の世界には戻らず結衣と一緒にいることを選びます。

この√で平行世界が存在しているということがハッキリ分かる√でした。
最初にプレイしてしまった勿体ないことをしてしまった……。

すずの√
すずのの正体は幽霊ではなく未来人でした。晶を花火の爆風に巻き込まれているのを救う際に別の平行世界に飛び、その影響ですずの自身の記憶が失ってしまったそうです。

要所要所で出てきた電話は未来から過去への連絡手段であることが判明します。

普通の人に見えないのは視認を妨害する特殊な装置を使っているからだそうです。晶は救助対象者で、結衣は晶と同一人物だからすずのが見えていました。
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タイムマシンの名前はフライア。タイトル回収していて私は好きです。

それにしてもくるりは20年経過したアラフォーの未来でも学園の制服着ているのか……罰ゲームかよ。
すずのと別れた晶はタイムマシンの研究を協力していました。王道だけど割とカッコ良い。

消化不良の部分も割とあって何とも言えない気持ちになりました。

【評価・感想】
思ったよりも楽しめました。AMUSECRAFT5本で5000年パックで余ったから買ったけど、もっと積極的にチョイスしても良かったな。

SFの内容面で大きな破綻はないものの、各キャラの設定が本編中に活かされ切れていない部分もあって消化不良に感じる部分もあります。

すずのはどうしてタイムマシンに乗ってきたのかも設定には書かれていますが、本編中でしっかり説明して欲しかったです。
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すずのは何故マックスの制服を着ていたんでしょうかね。その部分は本編中でも設定でも書かれてなくてモヤモヤします。すずのは一般人なのに天使の翼が生えるのも良く分からないです。

そもそも何で2種類制服があったんでしょうね。青を基調とした制服は生徒会専用の制服という訳でもないようですし……謎です。

くるりや千羽耶もやや消化不良に感じます。くるりが男嫌いや会長嫌いな理由は設定見ないと十分に分からないのは勘弁です。
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FDはともかくスピンオフの『君の名残は静かに揺れて』はやっても良いかなと感じます。

それではまた。